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生産性分析ー概要と必要性の検証 - 怠け者専用!マイペース個人経営ヒント集

生産性分析ー概要と必要性の検証



”生産性分析ー概要と必要性の検証”


ご訪問頂き、ありがとうございます。簡単管理インストラクターを目指すにわか会計人のヤグナです。

さて、今回は財務分析指標紹介の6回目「生産性分析」についてです。生産性分析は企業によって必要なところと不要なところがはっきりと分かれる項目かと思います。内容はもちろんのこと、その必要性についても確認の上で、使用の可否を決めましょう。

目次
1.生産性分析とは
2.生産性分析の指標
3.生産性分析の優先順位






1.生産性分析とは


・生産性分析とはどんな分析か

生産性分析とは、ヒト・モノ・カネの資源を使ってどのくらい効率的に付加価値を生み出したかを図る指標だといわれています。その意味では分析の内容自体はほとんど効率性分析と同じで、効率性分析の一部と考えてもよいと思います。生産性分析の指標の基本的な計算式は、「付加価値÷資源」で表現されることになります。



・生産性分析の目的は

生産性分析を行う目的は、持っている資源でより大きな付加価値を生み出すことにあります。その理由はこう考えると正しい経営をお行うための指標として有効的に活用できるでしょう。「生産性を向上させることで、より多くのお金を従業員に還元できる」なぜこう考えるべきかというと、生産性分析のキモである”付加価値”の考え方を見ればよくわかります。



・付加価値とは

色々な解釈の方法があると思いますが、もっとも理解しやすい解釈でいきたいと思います。付加価値とは、企業が新たに生み出した価値です。具体的に言うと、売上高から売上に必要だった外部調達費用を引いたものになります。




・付加価値の計算

日銀方式では付加価値の計算式は以下のように表現されます。
付加価値=経常利益+人件費+減価償却費+金融費用+租税公課
ただ、この式は計算が面倒な上に付加価値の意味もまったく理解できないので、もう忘れてしまいましょう!笑

中企庁方式では、以下のように表現されます。こちらの方が付加価値の本来の考え方に近いと思います。

付加価値=売上高ー外部購入価値
もうちょっと具体的にすると、下記のようになります。
<製造業>
売上高ー(材料費+買入部品費+外注費)
<卸売・小売業>
売上高ー売上原価
<サービス業>
売上高


どうでしょう、イメージは沸いたでしょうか?そこまで難しく考えなくていいでしょう。



・付加価値のポイント

付加価値の中から人件費が支払われるという考え方です。この付加価値をしっかりと出さないと人件費の支払いができるかとうかという夜も眠れぬ日々がやってきます。


生産性分析では付加価値の概念がキモになる




2.生産性分析の指標


生産性の指標として紹介するの基本的には「労働生産性」ただひとつだけです!それを分解すると・・・など派生指標はいくつかありますが、それも一緒にご紹介してしまいましょう。

◎労働生産性

付加価値/従業員数


つまり、従業員一人がどれくらいの付加価値を生み出せていますか?という指標になるわけです。
労働生産性はさらに労働装備率と固定資産回転率と売上高付加価値率に分解できます。このうち労働装備率と売上高付加価値率については要りません。固定資産回転率は固定資産が多い事業をしている場合は使うのもいいでしょう。
労働生産性=労働装備率×固定資産回転率×売上高付加価値率


◯固定資産回転率

売上高/固定資産


固定資産でどれだけ売上を生み出しているかをみる指標です。まぁ、固定資産の効率性をみるわけですがそこまで優先度は高くないでしょう。店舗や設備が必要ない事業の場合まったく不要です。


生産性分析の指標としては労働生産性を押さえればよい



3.生産性分析の優先順位


財務分析の中での優先順位は、事業規模によって異なります。従業員を複数雇っている場合は、その給料に見合う付加価値を出しているかを見れる労働生産性は有効といえます。また、固定資産が多ければその効率性をモニタリングすることは有意義でしょう。逆に言えばこれらの場合を除けば他の指標で十分なので不要と考えていいかと思います。



・個人事業主のための生産性分析

正直、上記の内容については従業員の存在を前提としたものになっておりますね。ただ、私のブログで主に対象としている個人事業主の方は従業員なんていない、という方がほとんどではないかと思います。そこで、最後に今回紹介した生産性分析は個人事業主なら必要なのか?ということを検証して締めたいと思います。

生産性分析のゴールは付加価値の向上にあります。なぜなら、先に紹介した労働生産性の分母は従業員数です。従業員がいないまたは少なければ、そもそも付加価値以外に意味のある数字はなにもないのです。また、従業員がいない場合は付加価値の中から人件費を出すこともありません。

したがって、個人事業主が生産性分析を行う必要性は限りなく低い!というのが私なりの考え方です。

結論が必要なし、ではここまで書いてきた苦労も報われないというものですが、個人事業主にとって大切なことは「必要ないことは一切やらない」ことです。その一助になったと思い、本日の慰みといたしたいと思います。


労働生産性を見なければならないのは、従業員数の多い企業・固定資産の多い企業
従業員のいない個人事業主には不要!




最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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