棚卸資産と正しく付き合う3つの視点
”利益を見据えてシンプルに”
ご訪問頂き、ありがとうございます。見える化インストラクターを目指すにわか会計人のヤグナです。
今回は棚卸資産評価シリーズ第三弾!初回では棚卸資産を滞留してはいけない理由を、第二弾では棚卸資産評価の会計上の実務を見てきましたが、今回は最終回として経営上棚卸資産評価をどう捉えるかを考えていきたいと思います。
1.会計上の評価減は気にするな!
いきなり今までの内容を否定してしまいます。
いや、見てきたからこそ言えるのですが、評価減はあまり気にしてもしょうがないのです。
なぜなら、評価して価値を切り下げようが、切り下げまいが"結局いくらで売れるたか"が利益を決めます。
たとえば下記の例をみてください。
去年の商品A
売値 200円
原価 150円
正味売却価格 100円
が今年90円で売れたとします。
さて、去年において会計上は原価と正味売却価格の差額50円を切り下げて、棚卸評価損という費用を計上します。で、今年は評価が落ちた100円の商品Aが90円で売れたので、10円の損失が出ます。
一方、評価減しなかった場合はどうなるか。
今年に元々の原価150円と90円の差額、60円の損失がでます。
さて、結局トータルの損失は60円で変わらない訳です。
変わるのは損失計上の"タイミング"だけです。
つまり、いつどうやって評価を切り下げようが、売れた価格と原価の差額がトータルの利益、損失になるわけです。
今年の利益を上げたいから評価損計上しないとか、来年の利益増やしたいから評価損をたくさん計上するとか小手先の利益管理は絶対やめましょう。
バレますし、そんな目先の利益に執着してたら潰れる宣言をしてるようなものです。
なお、売れなかった場合は評価減以外に損失を出す機会がなくなるので、やはり評価減をしていく必要はあります。
その点だけはお間違いなきよう。
2.相場観は持っておく
評価損がどうという小手先のレベルは社内で規定を作ってそれに則ればいいと思いますが、一方でそれぞれの商品が、どのくらいの期間でどの程度値下がりするのか、という相場観は持っておきましょう!
特に、原価と比較していくらの利益が確保できるのかという視点が重要です。
ある程度の目標利益を商品ごとに設定し、目標利益が達成できる期間内に売れるようにする。
これが棚卸資産評価との正しい付き合い方になります。
3.棚卸回転期間で管理する
最後に具体的な管理方法を考えましょう。
私的には棚卸回転期間で管理することをオススメします。
棚卸回転期間ってなんぞや?
棚卸資産÷(売上高÷12ヶ月)で計算できます。
たとえば原価100円のものが10個残ってて、去年のその商品の売上合計が6000円だったとすると。
1000÷(6000÷12ヶ月)=2ヶ月
となります。
この意味は、売り上げるのに2ヶ月かかる程度の在庫があるよ!ということです。
この数値が先ほど言った目標利益が達成できる期間内になっていればオーケーと、とりあえず判断ができますね!
もちろん本当に期間内に売り尽くせるかはあなた次第です!
<今日のまとめ>
★会計上の数値に惑わされない
★大切なのは売上−原価の粗利
★棚卸回転期間で管理しよう
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
これからも、皆様が少しでも簡単に会計・数字を経営に生かせる方法を追求して行きたいと思いますので、ご興味のある方はfeedlyにて定期購読をご利用ください。下記リンクよりご登録ください。

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”一緒に悩ませてくれませんか?”
どうすればいいかわからない、けど指図もうけたくない!
という私と似た性格をお持ちの方、考えの整理お手伝いします。
下記ページをご覧下さい。
http://yaguna.blog.fc2.com/blog-entry-329.html
”命絶つ前に・・・”
もう自分の居場所なんてこの世にないと思う方、
もし万が一いらっしゃればここを訪れたのも何かの縁、
下記ページをご覧下さい。
http://yaguna.blog.fc2.com/blog-entry-327.html
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今回は棚卸資産評価シリーズ第三弾!初回では棚卸資産を滞留してはいけない理由を、第二弾では棚卸資産評価の会計上の実務を見てきましたが、今回は最終回として経営上棚卸資産評価をどう捉えるかを考えていきたいと思います。
1.会計上の評価減は気にするな!
いきなり今までの内容を否定してしまいます。
いや、見てきたからこそ言えるのですが、評価減はあまり気にしてもしょうがないのです。
なぜなら、評価して価値を切り下げようが、切り下げまいが"結局いくらで売れるたか"が利益を決めます。
たとえば下記の例をみてください。
去年の商品A
売値 200円
原価 150円
正味売却価格 100円
が今年90円で売れたとします。
さて、去年において会計上は原価と正味売却価格の差額50円を切り下げて、棚卸評価損という費用を計上します。で、今年は評価が落ちた100円の商品Aが90円で売れたので、10円の損失が出ます。
一方、評価減しなかった場合はどうなるか。
今年に元々の原価150円と90円の差額、60円の損失がでます。
さて、結局トータルの損失は60円で変わらない訳です。
変わるのは損失計上の"タイミング"だけです。
つまり、いつどうやって評価を切り下げようが、売れた価格と原価の差額がトータルの利益、損失になるわけです。
今年の利益を上げたいから評価損計上しないとか、来年の利益増やしたいから評価損をたくさん計上するとか小手先の利益管理は絶対やめましょう。
バレますし、そんな目先の利益に執着してたら潰れる宣言をしてるようなものです。
なお、売れなかった場合は評価減以外に損失を出す機会がなくなるので、やはり評価減をしていく必要はあります。
その点だけはお間違いなきよう。
2.相場観は持っておく
評価損がどうという小手先のレベルは社内で規定を作ってそれに則ればいいと思いますが、一方でそれぞれの商品が、どのくらいの期間でどの程度値下がりするのか、という相場観は持っておきましょう!
特に、原価と比較していくらの利益が確保できるのかという視点が重要です。
ある程度の目標利益を商品ごとに設定し、目標利益が達成できる期間内に売れるようにする。
これが棚卸資産評価との正しい付き合い方になります。
3.棚卸回転期間で管理する
最後に具体的な管理方法を考えましょう。
私的には棚卸回転期間で管理することをオススメします。
棚卸回転期間ってなんぞや?
棚卸資産÷(売上高÷12ヶ月)で計算できます。
たとえば原価100円のものが10個残ってて、去年のその商品の売上合計が6000円だったとすると。
1000÷(6000÷12ヶ月)=2ヶ月
となります。
この意味は、売り上げるのに2ヶ月かかる程度の在庫があるよ!ということです。
この数値が先ほど言った目標利益が達成できる期間内になっていればオーケーと、とりあえず判断ができますね!
もちろん本当に期間内に売り尽くせるかはあなた次第です!
<今日のまとめ>
★会計上の数値に惑わされない
★大切なのは売上−原価の粗利
★棚卸回転期間で管理しよう
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”命絶つ前に・・・”
もう自分の居場所なんてこの世にないと思う方、
もし万が一いらっしゃればここを訪れたのも何かの縁、
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